ライトノベル お・り・が・み 龍の火 レビュー

タイトル お・り・が・み 龍の火
著者 林トモアキ
イラスト 2C=がろあ〜
出版 角川スニーカー
発売日 2004年11月


執筆者:jade 評価:
フルバトルメイドシリーズ第二弾。
魔王候補なのに悪の組織で下っ端メイドとしてこき使われる日々からようやく普通の学園生活に戻ることが出来た名護屋河鈴蘭。これからは何事も無い幸せな日々が続く───という砂糖よりも甘い幻想は御主人様である伊織高瀬が教師として赴任してきた瞬間にあっさりと打ち砕かれることになった。ちょうどその頃、魔人から日本を護るはずの組織<関東機関>があろうことか魔人に乗っ取られクーデターを企てる。<関東機関>の局長・飛騨真琴はこの緊急事態に際して同じ学園に在籍している鈴蘭、翔希、伊織の三人を利用しようと画策し───
というのがこの物語のあらすじ。

相変わらず鈴蘭のリアクションが面白いですね。特に朝礼で伊織が転任してきたことを知った時のリアクション。
鈴蘭「なんでだあああああああああああああああああああああああああぁっ!?」
この叫び声だけで大爆笑!懲りずに電車の中で読んでいたのですがやはり笑いを堪えきれませんでしたよ(苦笑

それから新キャラの生徒会長・飛騨真琴。この娘は伊織に輪をかけた人格破綻者で鈴蘭・翔希・伊織の三人は振り回されることになります。その言動はとにかく滅茶苦茶なんですがその行動が一々可愛いから許せちゃうんですよね。
それに眼鏡っ娘だしな!(ここ重要
特に魔王の側近にまで上り詰めた恐るべき魔人である皇帝イワン・トビノフスキー(ペンギン)に抱きつくシーンは可愛らしい挿絵との相乗効果で破壊力抜群!
真琴「あーんもうふかふかーっ!あったかーい!ナマ羽毛最高ーっ!」
このセリフで完全に骨抜きにされちゃいました(;´Д`)ハァハァ
ナマ羽毛や眼鏡っ娘云々を差し引いたとしても、このキャラを登場させたことによって物語がグッと面白くなったのは疑う余地がありませんね。

このように笑いのセンス・キャラの可愛さは超一流と言ってもいいのですが、勢いのある前半に対して後半に入ると鈴蘭のツッコミにイマイチキレがないんですよね。後半部分はシリアスな展開に入るのでギャグが面白い必要は無いんですけど、中途半端に笑えるテキストが入っているだけにどうしても気になってしまうんですよね。前巻でもそのような傾向はあったのですがそれがより顕著に現れており、ことギャグに関していえばパワーダウンした印象を受けました。シナリオ面では確実に進境を見せていると思うんですけどね。

また世界観の説明不足も相変わらずで作者の中では確固たる設定が出来ているようですが作中で詳しく言及されないため、それが読者に伝わりきれてないんですよね。視覚に訴えかけることが出来ず文字で伝えねばならない小説という形式において、それは作者の力量不足を露呈しているようなものでこれでは魅力半減というものです。
世界の仕組みに無知な鈴蘭と読者を同調させようと意図的にやっている可能性も捨てきれないのでそう一概に否定することはできないのですが、少なくとも私は世界観をはっきり伝えた方が楽しめると思いました。

以上のようにいくつかの不満点はあるもののそれでも中の上〜上の下くらいの評価を下せるくらい面白い作品だと思います。好きな作品だからこそあえて評価を厳しくして“B”にしましたが限りなく“A”に近い“B”と思ってください。


お・り・が・み関連商品
お・り・が・み 天の門
お・り・が・み 天の門
お・り・が・み 龍の火
お・り・が・み 龍の火
お・り・が・み 外の姫
お・り・が・み 外の姫
お・り・が・み 獄の弓
お・り・が・み 獄の弓
お・り・が・み 正の闇
お・り・が・み 正の闇
お・り・が・み 光の徒
お・り・が・み 光の徒
お・り・が・み 澱の神
お・り・が・み 澱の神




TOPへLight Novelへ